PICK UP インタビュー
田舎のおふくろに打ってもらった田舎風そばのように。
店主 大木 菊人さん
貴重な休日を使って、目指すは元本郷町のとある住宅街。そこに蕎麦の葉のような鮮やかな緑色の風貌をした一軒家のそば処がある。店の名前は「花の実」。店主が丹精込めて手打ちする蕎麦は、コシのある田舎風そばだ。職人のこだわりを打ち立ての蕎麦からも感じて頂きたいと話す、店主の大木さんにお話を伺った。
花の実さんはどんなお蕎麦屋ですか？
高級感あるしつらえの蕎麦屋ではなく、庶民的で、田舎のおふくろに打ってもらった昔ながらの田舎風そばといった店ですね。近所の方々がふらっと来て、おしゃべりして食べて帰ってくれると嬉しいな。栃木県のそば粉で手打ちした田舎風そばなので「日光八王子そば」ってことで看板にも書いているんですよ。
それにしてもかなりコシのある蕎麦ですね。
そこが「花の実」のこだわりかな。ゆで上がった蕎麦はヌメリを取ってから氷水で締めています。麺は少し太めで噛みごたえがしっかりあるから、蕎麦の風味もよく味わえると思います。まぁ、下手だから細く切れなかったんだよ…（笑）。でも、「この太さがまちまちなのが良い！」っていうお客さんも多いですよ。好みは分かれるけどね。蕎麦は日本の庶民の食べ物だと思うから、気取らずに田舎の実家に食べに来たと思って暖簾をくぐってくれたら嬉しいですね。
▲ 看板や暖簾が出ているものの、お家にお邪魔するような感覚は新鮮。
一度入ったお客様はみんなゆったりとした時間を過ごしていくという。
他にこだわっていることはありますか？
安く提供することかな。やっぱり庶民的で田舎風そばって謳ってるくらいだから、値段も安くないとね。そば粉はかなり値上がりしてるけど、出来るだけ食材も八王子産のものや国産品を使うようにしています。
そば粉がどうとか食材がどうとかってことはあまり前面にＰＲしていないですけどね。でも美味しければ、きっとまた食べに来てくれるから。夏になれば庭で採れた野菜を使ったり、季節限定メニューや食後のデザートにも季節のフルーツを入れてお客様に飽きられないような工夫はしています。あ、そうそう、デザートにお出ししているそば湯ゼリーは人気ですよ！
