寿司屋(波寿司)に入った。
時刻は13時半。
寿司屋は20時を回った頃に行っても、いいネタがあるはずがない。
ネタケースを見ながらカウンターに腰をおろした。

店は年配夫婦で営む。

老練な大将は仕事台に両手を広げて立ち「さあどうぞ」という構えだ。
ネタケースにはピカピカな魚貝が詰まる。
「飲み物は何にしましょう」
「芋焼酎のロックで」
「はいよ」
ランチ寿司を握ってもらい、ついでにあがりもお願いする。
流石においしい。
八王子のこんな場所でやっていて、おいしくなければ逆に評判になるだろう。
それから握られたマグロ、カンパチ、エビの素晴らしさ。
最後はカッパ巻きを口にする。
これで腹は満足だ。
寿司屋は昼過ぎか夕方の、客の少ない時間に訪れて、ひとりで楽しむのが粋だ。
この店へ来て、先ず感じることは、店の主人の、客へ対する心遣いである。
それは、単にサービスということだけではない。
酒の肴、寿司のありように、その心遣いを感ずる。

★メニュー★

にぎり並 1人前1200円

にぎり中 1人前1400円

いか寿司 1人前1600円

にぎり上 1人前1700円

ちらし上2150円

にぎり特上 1人前2500円