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九十九屋さんたの妖怪古今録

土蜘蛛の伝説と物語

鬼の顔、虎柄の胴体に長い蜘蛛の足

 前回に引き続き土蜘蛛の話です。

 自証院は現在の新宿にあります。新宿は名の如く、東京の歴史でいえば新しい街です。『野暮と化け物は箱根から先』と江戸時代に言われましたが、昔はそうでもなかったようです。
 ところで、その退治された土蜘蛛の住居から水が湧き、「くも井」と呼ばれました。そのわき水を飲んだものは呪われて、死んだものもあったといいます。その「くも井」の側に坂があり、「蜘蛛切り坂」と呼ばれました。
 自分も行った事があるのですが、普通の坂で、そういうことがあったとは思えませんでした。実はいったときはそういう伝説があったと知らず、今回調べていて、通りかかったのを思い出したくらいなので。

 最初に能を中心とした話。続いて実際に伝わっている伝説を話しましたが、決定版ともいえる物語があります。源頼光と渡辺綱が土蜘蛛を退治した『土蜘蛛草紙』といわれるものです。
 『土蜘蛛草紙』は関西を舞台としているものです。勿論物語ですので、作られたものです。土蜘蛛だけではなく妖怪やら怪人、無論豪傑もでてきますので、機会がありましたら、どうぞ。ちなみに上野国立博物館に実物が収蔵されています。

 そんな土蜘蛛ですが、元になったものは人間ではないかと言われています。そのお話はまた次回に。
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